草津温泉 尻焼き風呂の
桐島屋旅館
(桐しまや)

〒377-1711 群馬県吾妻郡草津町541
電話: 0279-88-2871  FAX : 0279-88-6509















「良い呼吸と健康」



 食事は1日や2日、食べなくとも死にはしませんが、呼吸はそうはいきません。休みなく続けなくてはいけない呼吸は健康にとってとても大事な事なのです。有難いことに先人達がその重要性、方法を教示してくれております。それらの知恵の恩恵を桐島会としてお話しているものを参考とし、考察して下さい。

「時間湯」のシステム。始めに神棚に参拝。次に湯揉み板で高温の温泉を攪拌(湯揉み)しながら草津節を唄う。そして湯あたりしないよう、頭部に温泉を数十杯かぶる。これで入浴前の準備ができ、次に3分間入浴。⇒これらの行程は精神が集中して、心が落ち着きそして唄っている時や入浴中は自然に腹で呼吸をしているので脳の活性化の効果が図られる。湯気の吸引効果は喘息などの治療効果が昔から言われる。
「散歩」の勧め。草津では高原で日差しが強いので林の中の散歩を勧めている。⇒気持ちが良いと深い呼吸をするので自然治癒に欠かせない脳の活性化に良い。
・ 「茶話会」の勧め。長期湯治の人には湯治仲間同士での楽しい談笑を推奨。⇒笑いなどでやはり複式呼吸で脳が活性。 以上が湯治のときの生活の流れ。
「あくび」自然に起きる生体反応⇒神経の覚醒。 ここまでが意識せずにできる深い呼吸。 ・ 「読経。冥想。弓道などの道と云われるもの」。息を吐ききり、ゆっくりした呼吸の訓練方で、意識てきにする腹の呼吸により精神の落ち着きを図る。

 これらのことは腹(肝)からの深い呼吸が大事だと云うことの教示。 現代人が不得手な複式呼吸をだんだんと心がけ、意識して練習をする事。薄皮がはがれるようにと云うが、知らず知らずのうちに体調が良くなるのが実感できる。
 健康は良い呼吸からと知り、良い呼吸を心がけるべし。 良い呼吸とは腹で気持よくする呼吸の事で、物事は肝(腹)でしろと云うのも同じ事。
 時間湯の入浴前の神棚にむかう話に戻りますが、これは巷の宗教とは関係ありません。 日本の歴史的な流れから自然なこととして、システム化されています。素直にするための入り口のようなものです。草津温泉で自然発生的に生まれたシステムですからマリア様やキリスト等では不自然になります。この長い貴重な湯治の期間に湯治を介してその人本人の心の進歩を図るのが湯治の真の目的であり、弓道では弓道とは神に近づく事と教え、これも自分の進歩のことを云う。(道は一般に云うスポーツと異なる。)
 湯治でもなんでも、理屈ではなく何度も体で繰り返し体験することにより理解が深まるのであって、これが真の湯治、真の呼吸、真の道、真の健康と云うこと。
            草津温泉 桐島屋旅館 館主中澤芳章
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