・湯もみて?
草津温泉には荒行的な治療入浴方で有名な「時間湯」というシステムが昔からあり、源泉は高温(65度位)であるため、長い板でかき回して48℃の入浴可能な温度に冷ます為のことを湯もみと言い、湯もみをしてから入浴します。
この温度を下げるこの動作が高温浴のための重要な準備運動になっており、湯気の吸引の治療効果もあります。
・48℃で入浴できるの?
普通の沸かし湯では熱くて入浴は出来ません。 草津温泉のような泉質(含硫化水素強酸性明礬緑ばん泉)で、また濃度が濃いと入浴が可能です。
草津の湯の花は太陽光線が当たったり、空気と触れると結晶します。
湯もみにより温泉と空気がより触れ合い、湯の花が沢山できて濃度が濃くなります。 湯の花はコロイド状のもので、入浴にさいし体の周りに薄い皮膜が出来ますので体感温度は低くなります。
これを日本語で、お湯が「やわらかくなった」、「もまれた」等いい、ただ単に温度を下げたのとは意味が違います。
また、湯もみの時には草津節や草津湯もみ歌を歌いますのでこの時には腹式呼吸をしており治療効果があります。(詳細は良い呼吸・時間湯の項を参照ください。)
昭和35年から観光協会で湯もみショーとして熱の湯で行なっておりますものは、観光目的のものですから、本式のものではありません。
本式の湯もみは時間湯に入門しないと出来ません。(治療目的ですから悲壮、勇壮なものです。遊びや、行楽気分でするものではありません。)
江戸時代は55℃の温泉に入ったこともあるそうですが、さすがに危険なので現在の48℃になっています。
参考:(温度も病気により、44℃から48℃で使い分けます。)
追:高原湯長が指導しないうちに新人を一応湯長としましたが、一人前に育ちませんでした。
昔でいうところの三助、湯女、止まりです。
現在の三助はその仕事もしていませんし、現代人なので肉体労働をしませんので、真面目に務めていた昔の人たちより人間的に次元が低いです。
今は次の人を育てないと、歴史的には高原湯長が最後の湯長になるかも知れませんね。
町には時間湯自体を知っている人物は居なくなり、時間湯自体をも観光にする行動ですので本来の意味の保存は難しいかも知れません。
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