草津温泉 尻焼き風呂の
桐島屋旅館
(桐しまや)

〒377-1711 群馬県吾妻郡草津町541
電話: 0279-88-2871  FAX : 0279-88-6509















 《時間湯》


  上州草津温泉は白根山麓の標高1,200メートルの山間に位置し、気温は札幌と函館との中間という地理的気象学的特色と、その泉質が高温の(強)酸性明礬緑礬泉で緊張刺戟性で、世界にその類の少ない酸性泉であり、諸種の疾患に卓功があるが、近時その効果が忘れられる傾向がある。

 一つには日本温泉気候物理医学学会が発展した結果、日本リハビリテーション学会及び日本リウマチ学会が分離独立し、会員の分散による日本温泉気候物理医学会の会員の減少により温泉治療の知識の普及が悪くなったことで、一つには温泉が一般リクエーションの場となり、温泉の治療の場が経済的に採算が合わない為に圧迫されたことである。

 その結果、皮膚科の医者が「温泉へ遊びに行ってもこの皮膚病は治りっこない」等言うのを聞いたことがある。
 それ故に温泉の治療目的効果に対する知識の低下が憂えられるので、この一文を章する次第である。
 知識のある会員の方には今までの知識の整理として一読していただきたい。

 省略

 明治までは52度Cで入浴していたが、東京大学物療内科三沢敬義教授により48度Cを最高温度と定め今日にいたっている。省略。
 温泉の過浴や不適切な入浴(アルコール過飲後等)による事故をみて、何でも入浴を禁止する医師が居るのも残念なことである。 省略
 (元群馬大学草津温泉研究所長 野々部貞祐  元沼田保険所予防課長野々部 亘著書より引用) 
 詳細は両氏の著書や療養の志をり等を参考にしていただきたい。
 この著書の中に揉み板の記述が長さ七尺七寸、厚さ8分とあるが時間湯保存会では各種文献、写真等から6尺×1尺×1寸の揉み板を復元してみた(道の駅と熱の湯に展示)。

 時間湯は温泉入浴法の中でもっとも荒行的な入浴法で、先達の指導のもと入浴することが肝要であり、自己流ははなはだ危険な事である。
 また、近年ホームページや旅行雑誌などの時間湯の記事を多々見受けるが、安易な取材、自分勝手な解釈で発表してほしくないものである。

            草津温泉時間湯保存会会長
桐島屋旅館館主 中澤芳章
            戻る